「編集って、どんなことをするの?」と、よく質問を受けます。
本の編集とは、かんたんに言うと、本を作り上げることです。
それなら、執筆した原稿をデータ化し、印刷所へ渡せば誰でもできることです。製作費も極限まで安くできます。
では、当社の編集とは、どんなことをするのかご紹介します。
1.読者目線の編集を心がける
「本は読者に読まれてこそ、価値が生まれる」という当社の方針があります。
著者は執筆中、あれも書きたい、これも書きたいという衝動にかられることがあります。原稿を読ませていただくと、著者にしかわからないことが書かれていたり、著者都合による矛盾などが見受けられます。こういったことは、読者を無視した書き方になりますので、指摘や執筆指導などをご提案します。
著者が製作費を支払う自費出版なのだから、自由に書いてもよいのではないかという意見もありますが、それは間違いです。おもしろい文章、感動する内容にもかかわらず、読者へ伝わりづらい書き方や、著者視点のみで書かれていると、せっかくの作品が活かせません。著者の意向をくみ、テーマをずらさず、読者の立場で本づくりをするという編集が私たちの特徴です。
2.人物や事象を掘り下げること、出版は文化
例えば、自分史を出版しようとする男性がいます。設定は、40年ほどサラリーマンを経験し、まったく有名ではありません。結婚し、2人の子どもが独立したこと、自身の定年を機に自分史の出版を決断しました。
このような人が出版しても、ほとんどの方、特に見ず知らずの方は興味を示さないのではないでしょうか。著者自身も自分の人生を本に残すとは思わないかもしれません。
ところが、著者の人生を部分的に掘り下げたり、過去の時代背景と現代の時事問題をかけ合わせたりするだけでも、驚くほど興味深い内容になることがあります。
特に著者の一番伝えたいことをクローズアップすることで、本に個性が出ます。執筆するうえで大事なことは、著者の知名度はまったく関係ありません。誰にでも書けそうな文章を書くことではなく、著者しか書けないものを書くということなのです。
こういったことが感動する本づくりにつながり、出版は誰にでも開けた文化として、継承されていくという方針で編集をします。
3.句読点、用事・用語の難しさ
句読点はどこで打つのか。句点(。)については、文章の最後に打つと決まっています。しかし、読点(、)には決まりがありません。基本はありますが、基本通りにしていてもまとまりが悪かったりします。句読点については、当社に一存してください。
用事・用語については、気にはしていても、多くの方が統一せずに執筆を進めています。各原稿には雰囲気や個性があるため、最適な用事・用語の統一を行ないます。誤字脱字についても、細心の注意を払い進めます。
固有名詞や年代については、基本的に調べられる範囲で確認しながら進めます。
(用事・用語の例)
〇行う、行なう
〇子供、子ども
〇全て、すべて
〇言う・言った、いう、いった
※上記の例は、どちらもまちがいではありません。しかし、一冊を通して統一することが 必要です。作風や内容によって選択します。
4.著者校正は2回
当社では著者様から最終的にお預かりした原稿に対し、上記で紹介した方針に従い、編集・校正を行ないます。当社からは初校と2校、合計2回の校正紙を提出します。著者と出版社がお互いに編集・校正した箇所に間違いがないようにするためです。場合によっては3校、4校となる場合もあります。
4.編集・校正の実際
下記に示したものが実際の編集・校正をしたものになります。原稿によって様ざまですが、参考にしてください。
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